SHIFT、フロンティアAI時代の脆弱性対応を支援する新サービスを提供開始|金融・公共の重要システム向けに一気通貫支援

半導体最新ニュース|統一サムネイルテンプレート

この記事のポイント:SHIFT(東証プライム:3697)は2026年7月22日、新サービス「フロンティアAI脆弱性即応支援」の提供を開始した。生成AIの進化により脆弱性の発見から攻撃実行までのリードタイムが短縮するとの懸念を背景に、経営層・CISO向けのリスク整理から資産可視化、緊急パッチ対応、パッチ適用後の品質確認・証跡管理までを一気通貫で支援する。対象は金融機関・公共機関・社会インフラ事業者など重要システムを保有する組織。

発表企業 株式会社SHIFT(東京証券取引所プライム市場:3697)
発表日 2026年7月22日
サービス名 フロンティアAI脆弱性即応支援
対象組織 金融機関、公共機関・自治体、社会インフラ事業者、重要システムを保有する企業
支援範囲 上流のリスク整理/有事対応/パッチ適用後の品質確認/証跡管理/事後改善
代表者 代表取締役社長 丹下 大
目次

発表の概要

ソフトウェアの品質保証・テストサービスを主力とする株式会社SHIFT(本社:東京都港区、代表取締役社長:丹下大)は2026年7月22日、新サービス「フロンティアAI脆弱性即応支援」の提供を開始したと発表した。

生成AI技術の進化に伴い、サイバー攻撃の高度化・高速化への懸念が高まっている。同社は、金融・公共などの重要システムを保有する組織において、脆弱性の発見から攻撃コードの生成、攻撃実行までのリードタイムが短縮し、従来の脆弱性対応プロセスそのものの見直しが求められているとして、本サービスを立ち上げた。

サービスの提供にあたり、セキュリティ領域の専門人材、金融・公共・エンタープライズ領域でのデリバリー体制、ソフトウェアの品質保証・テストの知見を組み合わせた専門チームを組成したという。24時間365日、自律的にテスト設計・実行を支援するAIテストソリューション「ネムラナイ」などの活用も視野に入れるとしている。

背景:当局が短期的な対応を要請

SHIFTは発表の背景として、最先端の汎用AIモデル群を指す「フロンティアAI」の進化により、脆弱性の発見から攻撃実行までのリードタイムが短縮すると予測される点を挙げる。

実際に、金融庁・日本銀行はフロンティアAIによる脅威の変化を踏まえ、金融機関等に対して短期的な対応を要請している。また内閣官房 国家サイバー統括室においても、AI性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策強化の動き(Project YATA-Shield)が進んでいる。重要システムを保有する組織には、資産の可視化、脆弱性管理、パッチ適用や監視の対応、レジリエンス向上などを含む体制整備が求められている状況だ。

同社は、脆弱性対応はパッチを適用するだけで完了するものではなく、対応後に既存業務や周辺機能への影響がないかを確認し、必要なエビデンスを残すところまでを短期間で確実に実行する必要があると指摘。こうした品質確認の工程が、通常運用と並行して緊急対応を行う開発・保守体制ではリソースを確保しにくく、緊急脆弱性対応のボトルネックとなっているとしている。

主な支援内容

支援領域 内容
1. 経営層・CISO向けリスク整理、体制構築 AI時代の脆弱性リスクの整理、対応方針・判断体制・関係部門との役割分担・ベンダー連携体制の構築支援
2. 資産・依存関係の可視化、技術負債把握 対象システム・外部公開資産・ソフトウェア構成・依存関係の可視化、サポート切れ製品や未適用パッチ等の技術負債の把握
3. 緊急時のパッチ対応・リスク低減策の検討 影響範囲整理、優先順位付け、パッチ適用計画、ベンダー連携、進捗管理。即時適用が困難なシステムには仮想パッチ(WAF等による緩和策)を含む低減策も検討
4. パッチ適用後の品質確認・証跡管理、自動化 既存業務・周辺機能への影響確認、結果確認、証跡管理。AIテストソリューション「ネムラナイ」等の活用によるテスト実行・報告業務の効率化と体制強化

想定される課題と対象組織

SHIFTが本サービスで想定する対象組織別の課題は以下の通り。

  • 金融機関:当局要請を受けた緊急時の脆弱性対応体制の整備、パッチ適用後の影響確認・品質確認の短期実施、テストや証跡管理のリソース確保
  • 公共機関・自治体:保有システムや外部公開資産の管理、ASM(Attack Surface Management=攻撃対象領域管理)等で把握した脆弱性への対応後の品質確認体制、構築・保守ベンダーと連携した第三者視点での確認・証跡管理
  • 社会インフラ事業者・一般企業:重要システムの緊急パッチ対応への備え、属人化している影響確認・リグレッションテスト手順の標準化、AIを活用したテスト自動化・継続的な品質確認体制の整備

担当役員のコメント

SHIFT 開発本部 セキュリティ事業部 事業部長の森日出雄氏は「これからの脆弱性対応では、脅威を把握するだけでなく、影響範囲を見極め、優先順位を判断し、関係部門やベンダーと連携しながら、実行に移す力が求められる」とし、セキュリティ領域の専門人材と品質保証・ソフトウェアテストの知見を組み合わせ、有事の対応だけでなく対応後の品質確認や証跡管理までを一体で支援するとコメントした。

また、公共事業部 事業部長で元デジタル庁統括官の篠原俊博氏は「AIの進化は、脆弱性の発見から悪用までの時間を劇的に短縮し、金融、公共、社会インフラ、製造、物流など、社会基盤を支えるあらゆる産業に対して、従来の延長線上ではない対応力を求めている」と述べ、リスクの可視化から迅速な対処、品質担保、証跡管理までの一気通貫支援により、強靭な社会基盤の実現に貢献するとした。

参考情報

  • 金融庁・日本銀行「「フロンティアAIによる脅威変化を踏まえた金融機関等の短期的な対応」に係る要請について」
  • 内閣官房 国家サイバー統括室ほか「AI性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化について ~Project YATA-Shield~」
  • 総務省「林総務大臣閣議後記者会見の概要(令和8年7月3日)」
  • 出典:株式会社SHIFT プレスリリース(PR TIMES、2026年7月22日)

※本記事は公開情報をもとに作成した分析・解説記事です。投資判断等の根拠として使用する場合は、必ず一次情報をご確認ください。情報は執筆時点のものであり、最新状況とは異なる場合があります。

関連記事

テックメディックス総研株式会社 | 半導体業界コンサルティング

半導体サプライチェーン調査・M&Aデューデリジェンス・市場参入戦略など、専門的なコンサルティングサービスを提供しています。

無料相談を申し込む

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次