この記事のポイント:EQ Global(韓国・牙山市)はAMATやLam Research、Tokyo Electronなど主要半導体装置メーカーの装置に搭載されるRFジェネレーター・RFマッチャー・リモートプラズマソース・マイクロ波電源・パワーサプライ・テスターPCBを修理・リファービッシュする専門会社。韓国・中国・シンガポールにサポートセンターを持ち、顧客ファブのTCO(総所有コスト)低減と装置アップタイム最大化を支援する。
| 企業名 | EQ Global Inc.(이큐글로벌) |
|---|---|
| 本社所在地 | 韓国・牙山市(Asan) |
| 拠点 | 韓国・中国・シンガポール(グローバルサポートセンター) |
| 主要サービス | RFジェネレーター・RFマッチャー・プラズマソース・電源・テスターPCBの修理・リファービッシュ |
| 対応ブランド | AMAT(Applied Materials)・Lam Research・TEL(Tokyo Electron)・Advantest他 |
| 業界認定 | SEMI会員 |
半導体装置リファービッシュ市場が注目される理由
新品の半導体製造装置(エッチャー・CVD・スパッタ等)は1台数億〜数十億円と高価であり、ファブが装置コストを抑制する手段として中古・リファービッシュ装置の活用が世界的に拡大している。特に研究開発・プロトタイプ製造・中低仕様の量産ラインでは、リファービッシュ品が新品の30〜60%のコストで調達できるため、コスト圧力の高まる現在の市場で需要が急増している。EQ Globalはこの市場で装置内の核心電気部品(RF電源等)に特化した修理・再生専業者として存在感を持つ。
ポイント:半導体ファブのダウンタイム(停止時間)は1時間あたり数千万円〜数億円の損失に相当する。RFジェネレーターやマッチャーは故障時にプラズマ工程全体を停止させるクリティカル部品であり、修理ターンアラウンドの速さ(48〜72時間以内)がEQ GlobalのようなリファービッシュサービスのKPIになっている。
主要サービス・対応製品
① RFジェネレーター・RFマッチャーの修理
エッチング・CVDのプラズマ生成に使うRFジェネレーター(13.56MHz・2MHz・400kHz等)とインピーダンス整合箱(マッチャー)の修理・較正。MKS Instruments・Advanced Energy Industries(AEI)・ENI等ブランドのRFジェネレーターに対応し、基板修理・部品交換・フル較正で装置性能を新品同等水準に回復させる。
② リモートプラズマソース(RPS)修理
チャンバークリーニングに使われるNF₃分解プラズマを生成するRPS(MKS Astron等)の修理。RPSはチャンバーの外側でNF₃プラズマを生成し、フッ素ラジカルをチャンバー内に供給してフィルム堆積物を除去する装置であり、CVDラインの稼働率維持に直結する消耗・修理品だ。
③ テスターPCBの修理(Advantest対応)
Advantestのウェハプローバ・テスターに搭載されるPCB(プリント基板)の修理。テスターPCBは数十万〜数百万円と高価であり、新品購入の代わりに修理・再生することでファブのスペアパーツコストを大幅削減できる。
中古半導体装置市場の成長
世界の中古半導体装置市場は2023年の約65億ドルから2030年には120億ドル超に拡大すると予測される。背景にはEVや再エネ向けパワー半導体需要を取り込もうとするティア2ファブの増設、インドや東南アジアの新興ファブ、教育・研究機関の設備投資がある。中古・リファービッシュ装置の需要拡大は装置内の電源・RF部品の修理・再生サービス需要を連動して押し上げ、EQ Globalの事業環境は中長期的に良好だ。
投資・M&A視点での評価
EQ Global(非上場)はアジアの半導体ファブ集積地(韓国・台湾・中国)に近い立地と、AMAT/Lam/TELという主要装置ブランドへの幅広い修理対応能力を持つ。半導体装置メーカーの純正サービス部門と競合しながらも価格競争力と迅速な対応で差別化するアフターマーケット専業者として、大手サービスプロバイダーによるM&Aまたは戦略的パートナーシップの対象となりうる。詳細は半導体業界の全体構造を読むも参照。
※本記事は公開情報をもとに作成した分析・解説記事です。投資判断等の根拠として使用する場合は、必ず一次情報をご確認ください。情報は執筆時点のものであり、最新状況とは異なる場合があります。
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