ErgoTech Systems企業分析|SECS/GEM半導体通信規格自動化

半導体企業分析

この記事のポイント:ErgoTech Systems(米国)はSECS/GEM・EDA/Interface A・300mmファブ通信規格(SEMI規格)の実装・ソフトウェア開発を専門とする半導体装置自動化ソフトウェア会社。ファブ内のすべての製造装置がMES(製造実行システム)・ホストシステムと標準通信するために必須のSEMI通信規格(SECS-II・GEM・HSMS・EDA)をソフトウェアライブラリ・ドライバーとして提供し、装置メーカーの自動化対応を支援する。

企業名 ErgoTech Systems, Inc.
本社所在地 米国
専門分野 SEMI通信規格(SECS/GEM・HSMS・EDA/Interface A)ソフトウェア実装・コンサルティング
主要製品 SECS/GEMライブラリ・ドライバーソフト・GEM認証サポート・カスタム実装
主要顧客 半導体製造装置メーカー(GEM認証取得が必要な全装置カテゴリ)
規格対応 SECS-I・SECS-II・HSMS・GEM(SEMI E30)・EDA/Interface A(SEMI E120/132)
目次

SECS/GEMとは——ファブ自動化の「共通語」

TSMC・Samsung・SKハイニックスのような先端ファブでは数千台の製造装置が24時間自動運転する。この「装置とファブの情報システム(MES)の会話」を実現するのがSEMI規格のSECS/GEM通信プロトコルだ。SECS(Semi Equipment Communication Standard)はデータ送受信の物理・データリンク層を規定し、GEM(Generic Equipment Model)は装置のスタータス管理・アラーム・データ収集方法を規定する。ファブに納入されるすべての製造装置はGEM対応が事実上必須となっている。

ポイント:装置メーカーが自前でSECS/GEMを実装するには通信プロトコルの深い専門知識と大量のテスト工数が必要だ。ErgoTech Systemsのようなサードパーティライブラリを使えば、装置メーカーは通信実装工数を大幅に削減し、コア装置技術の開発にリソースを集中できる

主要製品・サービス

① SECS/GEMライブラリ・SDKソフトウェア

C++・C#・Java等の各種言語向けのSECS/GEM通信ライブラリ。HSMS(High Speed Message Services:TCP/IP経由のSECS通信)・SECS-I(RS-232シリアル通信:旧型装置向け)・GEM(SEMI E30)の完全実装をライブラリとして提供し、装置コントローラへの組み込みを簡便化する

② EDA/Interface A実装支援

次世代のファブ-装置間通信規格EDA(Equipment Data Acquisition)/Interface A(SEMI E120・E132)は、GEMよりもリアルタイム・高頻度のデータ収集を可能にし先端ファブのAPC(先進プロセス制御)・FDC(故障検出・分類)に不可欠だ。ErgoTech SystemsはEDA/Interface A対応ソフトウェアの実装も支援し、装置メーカーが最新ファブのデータ要求仕様に準拠するサポートを行う

③ GEM認証・コンプライアンス支援

先端ファブに装置を納入するためにはTSMC・Samsung等が定めるGEM適合性認証テストに合格しなければならない。ErgoTech Systemsは認証テスト対策・トラブルシューティング・FAT(工場受け入れテスト)支援のコンサルティングを提供し、装置メーカーが顧客ファブへの初回納入を確実に実現するための実務支援を行う。

ファブ自動化の高度化とSEMI通信規格市場

先端ファブのAI活用(AIによるFDC・APC・予兆保全)が進むにつれ、装置から収集するデータ量・種類・頻度が急増している。EDA/Interface A規格への移行・装置毎秒データ収集・デジタルツイン活用は、SECS/GEM対応ソフトウェアのアップグレード需要を生み出しており、ErgoTech Systemsのような専門ベンダーへの継続的な需要基盤となる

投資・M&A視点での評価

ErgoTech Systemsは小規模ながら半導体装置自動化の「縁の下のインフラ」を担うニッチSaaS/ライブラリ企業だ。Cimetrics・Cimetrics・Brooks Automation(Azenta)・Peer Group等の装置自動化・MESベンダーによる機能拡充M&Aや、大手装置メーカーによる自動化ミドルウェアの内製化戦略の対象として評価される。詳細は半導体業界の全体構造を読むも参照。

※本記事は公開情報をもとに作成した分析・解説記事です。投資判断等の根拠として使用する場合は、必ず一次情報をご確認ください。情報は執筆時点のものであり、最新状況とは異なる場合があります。

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