結論:半導体業界は高年収企業が多い一方、平均年収は会社・職種・賞与制度で大きく変わります。2026年3月期の有価証券報告書では、ディスコが約1,879万円、東京エレクトロン(TEL)が約1,380万円、SCREENホールディングスが約1,139万円、アドバンテストが約1,098万円でした。ただし、これは各「提出会社」の平均であり、転職時の提示年収そのものではありません。
この記事では「半導体 年収」で企業を比較する人に向けて、最新の公開資料、ボーナスランキング、職種別の見方、求人票で確認すべき条件を整理します。金額は原則として2026年7月時点で確認できる最新資料を使用しています。
半導体業界の年収ランキング【最新開示資料】
主要な半導体・半導体製造装置関連企業を、最新の有価証券報告書に記載された平均年間給与で比較しました。賞与と基準外賃金を含む数値ですが、連結グループ全社員ではなく、原則として提出会社単体の平均です。
| 順位 | 企業 | 平均年間給与 | 平均年齢 | 対象期 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ディスコ | 1,879万5,641円 | 37.2歳 | 2026年3月期 |
| 2 | レーザーテック | 1,680万円 | 40.1歳 | 2025年6月期 |
| 3 | 東京エレクトロン | 1,380万4,159円 | 43.1歳 | 2026年3月期 |
| 4 | SCREENホールディングス | 1,139万4,000円 | 43.4歳 | 2026年3月期 |
| 5 | アドバンテスト | 1,097万7,033円 | 45.7歳 | 2026年3月期 |
出典:ディスコ第87期有価証券報告書、東京エレクトロン有価証券報告書、SCREENホールディングスIR、アドバンテスト有価証券報告書、金融庁EDINETのレーザーテック有価証券報告書。1万円未満を丸めた表示を含みます。
東京エレクトロン(TEL)の年収水準
東京エレクトロンの2026年3月期の平均年間給与は1,380万4,159円、平均年齢43.1歳、平均勤続年数14.7年です。前年から1.9%増加しました。開示資料では、平均年間給与に賞与と基準外賃金を含み、ストックオプションによる株式報酬費用は除くと説明されています。
TELは職責に応じた基本給と貢献に応じた賞与を採用し、賞与は個人の成果と会社業績を反映する業績連動型です。そのため、好業績期は平均年収が上がりやすい一方、転職者は「想定年収のうち変動給が何割か」を確認する必要があります。
また、求人を比較するときは東京エレクトロン本体と国内グループ会社を区別してください。職種、勤務地、出張頻度、交替勤務、等級によって実際の提示条件は変わります。
ディスコの高年収を支える賞与
ディスコの2026年3月期の平均年間給与は1,879万5,641円で、前年度比12.4%増でした。平均年齢37.2歳という点も特徴的です。有価証券報告書では平均年間給与に賞与と基準外賃金を含むとされています。
同社は業績連動賞与の影響が大きく、2025年夏の日本経済新聞社ボーナス調査では、夏の賞与が527万3,020円で全業種1位でした。2024年夏の435万2,985円、2023年夏の377万3,654円から増加しています。
ただし、賞与は固定給ではありません。業績や算定制度によって年度ごとの振れ幅が大きいため、転職時は基本給、賞与の計算方法、最低保証、入社初年度の按分を分けて確認することが重要です。
ボーナスランキングと最新動向
2026年夏:大手企業の平均は100万円を突破
日経リサーチが公表した2026年夏ボーナス調査の最終集計では、前年と比較できる上場企業中心の396社の平均支給額は104万4,168円で、前年比4.49%増。最終集計で初めて100万円を超えました。
企業別の中間集計では、鹿島270万円、大林組252万4,000円、在原178万6,000円、ユニ・チャーム161万3,384円、ダイフク160万7,205円が上位でした。これは全業種のランキングであり、回答企業・集計時点が限定されます。
半導体業界で注目すべきデータ
半導体関連では、2025年夏調査でディスコが527万3,020円となり全業種1位でした。一方、2026年の会社別ランキングに名前がない企業でも、賞与が低いとは限りません。調査への回答有無、モデル年齢、夏だけか年間合計かなど、集計条件をそろえる必要があります。
参照:日経リサーチ「2026年夏ボーナス調査(最終集計)」、2026年夏の企業別・業種別ランキング、2025年夏ボーナス支給額ランキング
平均年収と転職時の提示年収は違う
有価証券報告書の平均年間給与は企業比較の入口として有用ですが、転職者のオファーを直接示すものではありません。平均には若手から管理職までが含まれ、会社によっては持株会社の少人数・高職位社員が中心です。
- 基本給:毎月の固定部分。昇給・退職金・残業単価の基礎になる場合がある
- 賞与:固定月数か、会社業績・部門業績・個人評価と連動するか
- 基準外賃金:残業、深夜、休日、交替勤務など
- 手当:出張、駐在、住宅、地域、待機、呼び出しなど
- 株式報酬:RSUやストックオプションの付与条件・権利確定時期
年収が同じでも、固定給900万円+賞与100万円と、固定給650万円+業績賞与350万円では安定性が異なります。求人票の「想定年収」だけでなく、構成要素を確認してください。
職種別に年収が上がりやすい条件
| 職種 | 年収を左右しやすい経験 | 求人で確認する条件 |
|---|---|---|
| 設計エンジニア | 先端ノード、アナログ・デジタル設計、検証、SoC、EDA | 担当領域、開発責任、株式報酬 |
| プロセスエンジニア | 歩留まり改善、量産立ち上げ、先端工程、解析 | 交替勤務、勤務地、残業・呼出手当 |
| FSE | 高度装置、顧客対応、海外据付、リーダー経験 | 出張日当、待機、休日対応、駐在 |
| FAE | 顧客設計支援、英語、希少製品、課題解決 | 変動給、担当顧客、出張頻度 |
| 技術営業 | 大型案件、海外顧客、専門製品、価格交渉 | 営業インセンティブと達成条件 |
| 品質・信頼性 | 車載品質、顧客監査、故障解析、規格対応 | 責任範囲、海外顧客、管理職候補か |
半導体業界で年収を上げる転職戦略
- 技術テーマを具体化する:「半導体経験」ではなく、工程、装置、材料、製品、顧客、改善実績まで言語化します。
- 利益への貢献を数値化する:歩留まり、稼働率、停止時間、原価、納期、売上、設計期間などで示します。
- 複数の報酬構造を比較する:日系の安定賞与、業績連動型、外資のインセンティブ・RSUを同じ年数で比較します。
- 出張・交替勤務を含む実質時給を見る:額面年収だけでなく、年間休日、拘束時間、移動、夜勤を確認します。
- 次の市場価値につながるかを見る:高い初年度年収だけでなく、3年後に持ち運べる技術・顧客経験を優先します。
面接準備は半導体業界の転職面接対策、未経験者は未経験から半導体業界へ転職する方法も参考にしてください。
半導体業界の年収に関するよくある質問
半導体業界は本当に年収が高いですか?
高収益の装置・検査・先端技術企業には1,000万円を超える平均年間給与が見られます。ただし、製造オペレーター、若手、子会社、地域採用まで含めると水準は広く、業界平均だけで判断できません。
東京エレクトロンへ転職すれば年収1,380万円になりますか?
必ずしもなりません。1,380万円は提出会社の全従業員平均です。経験、等級、職種、勤務地、賞与評価で提示額は変わります。
ボーナスが高い会社を選ぶべきですか?
賞与の高さだけでなく、基本給と賞与の比率、業績悪化時の下振れ、入社初年度の扱いを確認してください。住宅手当、退職金、RSU、出張手当まで含めた総報酬で比較します。
未経験でも年収アップできますか?
自動車、化学、IT、電気・機械などの経験を半導体職種へ接続できれば可能性があります。ただし、未経験転職では初年度年収より、専門性を獲得できる配属かどうかが重要です。
関連するキャリア情報
公開日・更新日:2026年7月。平均年間給与は各社の開示時点の実績で、将来の報酬を保証するものではありません。応募時は最新の求人票・採用情報・オファーレターをご確認ください。

